お前はここで負けるのか

かつてまだ「中・長距離ランナー」やっていた頃のこと。
練習中に苦しくなってくると、いつもこう自分に言い聞かせてた。
「お前はここで負けるのか?ここで自分に負けるなら、試合で相手に勝てるわけはない」


昨年末の裏・箱根駅伝で走行中のこと。
ゴールの大手町まであと3キロくらいまで迫ったところで、足が上がらなくなってきた。
そんな時、自分にこう言い聞かせた。
「お前はここで負けるのか?『そこそこ頑張ったから、いいんじゃない?』って自分に言い訳するつもりか?そんなに弱い精神力じゃ、卒論も書き上げられないぞ」


ここ数ヶ月。
卒論がなかなか終らない。苦しい。もう投げ出してしまいたい。
気持ちが弱気になるからこそ、無理やりにでも自分にこう言い聞かせてた。
「お前はここで負けるのか?研究に協力してくれた人たちの期待にこたえるためにも、お前には卒論を書き上げる責任があるはずだ。そもそも、こんなとこで逃げてたら、お前はこれからの人生一生逃げつづけることになるぞ」


状況の違いこそあれ、自分の発想にはまるで変化が見られないことを改めて自覚する。
この一貫性が情けなくもあり、何となく嬉しくもあり、複雑である。


あと少し、あと少しでようやく頂上に辿り着く。
集中力は切れかかっているのだけど、本当にあと少しなのだ。
自分に負けるな!